2026年5月25日、コクー株式会社は中部エリア3拠点目となる「名古屋オフィス」を開設しました。
愛知県は、自動車産業を中心に多様なものづくりが発展してきた地域であり、企業・自治体・スタートアップが共創するDX需要の高いエリアでもあります。
今回の名古屋オフィス開設は、そうした地域の課題に向き合い、デジタル人財の“地産地活”モデルを推進していくための新たな一歩です。
DXというと、システム導入やツール活用をイメージする方も多いかもしれません。
しかし、本当に現場を変えていくために必要なのは、ツールを入れることだけではありません。
現場の業務を理解し、課題を整理し、デジタルの力を使って改善を続けていくこと。
そして、その取り組みを支える“人財”がいること。
本コラムでは、名古屋オフィス開設のニュースをきっかけに、コクーがDXコンサルティング事業を通じて目指す、地域に根づいたDX支援のあり方について考えていきます。
執筆:檜田詩菜(ひわだしいな)
BtoB領域を中心に、SEO記事・ホワイトペーパー・メールマーケティングなどのコンテンツ企画制作に従事。見込み顧客との接点づくりからナーチャリング設計まで、コンテンツを軸としたマーケ支援を行っている。
近年、多くの企業でDXへの関心が高まっています。
こうした取り組みは、確かにDXの入口です。
しかし、現場ではツールを導入したあとに、次のような課題が起こることも少なくありません。
ツールを入れたにもかかわらず、実際の現場ではうまく活用しきれないケースがあります。
新しいツールを導入しても、使いこなせる人が限られてしまうと、業務全体の改善にはつながりにくくなります。
結果として、詳しい人に作業が集中し、かえって属人化が進んでしまうこともあります。
ツール自体は便利でも、現場の業務フローに合っていなければ定着しません。
「入力項目が多すぎる」
「今までのやり方と大きく違う」
「使うメリットが伝わっていない」
といった理由で、いつの間にか使われなくなってしまうこともあります。
✓ 営業データ
✓ 顧客データ
✓ 売上データ
✓ 問い合わせデータ
など、企業にはさまざまなデータがあります。
データが部署ごとに分散していたり、整理されていなかったりすると、意思決定に活かすことが難しくなります。
DXで大切なのは、ツールを導入することそのものではありません。
導入したツールを現場で活用し、業務改善につなげ、さらに改善を続けられる状態をつくることです。
そのためには、現場の業務を理解しながら、課題を整理し、必要なデジタル活用を見極める人財が欠かせません。
地方企業や自治体では、デジタル化の必要性を感じていても、
DXを推進できる人財の確保が大きな課題になっています。
□ 都市部と比べてデジタル人財の採用が難しい。
□ 社内に詳しい人がいない。
□ 既存業務が忙しく、改善に取り組む時間がない。
こうした状況では、外部の専門家が一時的に支援するだけでは、継続的なDXにつながりにくい場合があります。
地域企業のDXには、業種や規模にかかわらず、いくつか共通した課題があります。
DXに取り組みたいと思っていても、最初の一歩が見えにくいことがあります。
✓ ツール選定から始めるべきなのか
✓ 業務整理から始めるべきなのか
✓ 社内のどの業務を優先すべきなのか
DXは、経営層だけでも、情報システム部門だけでも進めにくい取り組みです。
現場の業務を理解しながら、関係者を巻き込み、改善を進める推進役が必要になります。
ツールやシステムを導入しても、運用ルールが定まっていなかったり、担当者が不在だったりすると、継続的な活用が難しくなります。
コクーが大切にしているのが、地域の人財をデジタル人財として育成し、その地域の企業や自治体のDX推進で活躍してもらう“地産地活”という考え方です。
これは、単なる人材支援ではありません。
地域の中に、デジタル活用の循環をつくる取り組みです。
今回、コクーは愛知県名古屋市に名古屋オフィスを開設しました。
中部エリアでは、富山オフィス、浜松オフィスに続く3つめの拠点となります。
製造業をはじめとするものづくりの現場では、
□ 品質管理
□ 生産管理
□ 在庫管理
□ 受発注管理
□ 帳票作成
など、多くの業務が存在します。
こうした業務の中には、まだ紙やExcel、手作業で運用されているものも少なくありません。
大きなシステム刷新だけがDXではありません。
こうした身近な改善から、DXは動き出します。
同じDX支援でも、企業規模や業種、社内体制によって必要な取り組みは異なります。
だからこそ、地域の特性や現場の状況を理解したうえで、無理なく進められる支援が求められます。
名古屋オフィスを起点に、コクーは愛知県内の自治体や企業との連携を進めていきます。
こうした取り組みを通じて、地域の中でDXを推進できる人財と仕組みを増やしていくことを目指しています。
コクーのDXコンサルティング事業が目指すのは、システムを導入することだけではありません。
現場の業務を理解し、課題を整理し、必要なデジタル活用を見極め、導入後の運用まで伴走すること。
そして、企業や自治体が自分たちで改善を続けられる状態をつくることです。
DXを進めるうえで、最初に必要なのは「何を改善すべきか」を明らかにすることです。
業務フローを見える化することで、改善すべきポイントが見えてきます。
すべての課題を一度に解決しようとすると、現場に負担がかかります。
課題が整理できたら、必要に応じてツールやシステムの活用を検討します。
集計や管理が属人化している場合、ExcelやGoogleスプレッドシートの運用ルールを見直すだけでも、業務効率が大きく変わることがあります。
定型作業や繰り返し作業は、RPAやAIを活用することで効率化できる可能性があります。
ただし、いきなり自動化するのではなく、まずは業務手順を整理し、どこを自動化すべきかを見極めることが重要です。
売上や問い合わせ、顧客情報などのデータを見える化することで、現場の判断や経営判断に活かしやすくなります。データをただ集めるだけでなく、見て、使って、改善につなげる仕組みづくりが大切です。
DXでつまずきやすいのは、導入後の運用です。
現場で使い続けてもらうためには、操作のしやすさだけでなく、運用ルールや役割分担の設計も重要です。
DXは一度整えたら終わりではありません。
業務内容や組織の状況が変われば、必要な仕組みも変わります。
だからこそ、導入後も改善を続けられる体制づくりが必要です。
DXという言葉は、どうしてもシステムやツールの話として語られがちです。
しかし、実際に業務を変えるのは人です。
課題に気づくのも人。
改善を考えるのも人。
新しい仕組みを使い、育てていくのも人です。
現場に近い人財がDXを支えることで、表面的な効率化ではなく、実際の業務に合った改善が進みやすくなります。
「この作業、毎回手間がかかっている」
「このデータ、もっと見やすくできそう」
「この確認作業、別の方法にできるかもしれない」
こうした小さな違和感は、現場に近いからこそ気づけるものです。
DXには、専門的な知識だけでなく、現場の言葉を理解し、デジタル活用に翻訳する力が必要です。
現場とデジタルの間に立つ人財がいることで、改善のスピードも定着度も変わっていきます。
コクーには、未経験からデジタルスキルを身につけ、現場で活躍している社員が多くいます。
だからこそ、DXを一部の専門家だけのものにせず、もっと現場に近いところから支えていくことができると考えています。
それが、コクーが目指す“人から始まるDX”です。
名古屋オフィスの開設は、コクーにとって単なる拠点拡大ではありません。
愛知県をはじめとする中部エリアで、地域に根づくデジタル人財を育成し、企業や自治体のDX推進に伴走していくための新たな一歩です。
DXは、ツールを導入するだけでは進みません。
現場の課題を見つけ、業務を整理し、デジタルの力で改善し続ける人財がいてこそ、前に進んでいきます。
コクーはこれからも、DXコンサルティング事業を通じて、企業・自治体の課題解決に寄り添いながら、地域に根づくDX支援を広げていきます。